深夜、一人で車を走らせている時にクラッシュ。 それで死にたい。
走っている場所は都内がいい。 明かりが沢山で綺麗な夜景の中。
擦り切れる程聞き返しているテープをその日も大音量で流していて。
延々と続いていくような道を走っていくうちに意識が麻痺してくる。
夜と一体化している気分になる。
スピードは速いのか遅いのか、もうわからない。
どこを走っているのかもわからない。
だんだん真っ白になってきた。
イルミネーションの光に吸い込まれて行くような感覚。
ヘヴィリフが心地よく体に響いていく。
ボーカルが遠くで流れている。
グルーヴが優しく体を包む。
どこにどのようにぶつかったのかもわからない。
激しくクラッシュして全てを壊す。
車体は宙を舞い、そして。
激しく炎焼して全てが焦げになればいい。
そこには一塊の黒い燃えカスだけが残るんだ。
もう何年も前から決めている理想の死に方。