空が凍る日に太陽は五つ昇る。

太陽を見つめたら、僕の眼は眩んでしまうだろうか。
真っ白くなった刹那に目の奥から麻痺した感覚がやってくる。
団地の窓から眺めていた僕は手すりにもたれ掛かった。

大気に氷を纏う日に太陽は五つ姿を現す。

太陽を見つめ続けたら、僕の眼は瞑れてしまうだろうか。
目の奥から、何かが零れ落ちて戻らない。
線が切れた僕は手すりから身体が転げ落ちそう。

何度も見ても。
どんなに見ても。
影さえ残らない。